Menu Close

Q&A

チューブテックス工法

構造等に関して

Q 1
ライナー材の内面被覆層の熱可塑性樹脂は何ですか?

ポリエチレン樹脂を使用しています。

Q 2
硬化性樹脂は何を使用していますか。また目的は何ですか?

水質に影響のないエポキシ樹脂を使用しています。主剤と硬化剤からなり、加熱により硬化する熱硬化性樹脂です。ライナー材の各材料を一体化する役割を果たします。

Q 3
自立管としての要求性能とは何ですか?

土圧及び活荷重に対して既設管の強度を期待せず、自ら抵抗するもので、新管と同等以上の耐荷能力及び耐久性を有するものです。

Q 4
耐震性能についてどの様な検証を行っているのでしょうか?

「水道施設耐震工法指針・解説2009」の一体構造管路の設計手法を用い以下の計算方法で決めています。

  • 常時荷重による管体発生の歪みの計算~内圧による軸方向歪み、自動車荷重による軸方向歪み、温度変化による軸方向歪み、不同沈下による軸方向歪み
  • 地震動による軸方向歪みの計算
Q 5
既設管の変形に対する内面更生後に既設管が変形した場合の許容偏心量ならびに偏荷重に対する許容強度を教えてください。

許容変形率は5%に設定しています。土被りにより垂直土圧又はヤンセン公式を採用した鉛直土圧。 「水道施設設計指針2012」記載の計算式に準拠した活荷重「道路橋示方所書・同解説」に定めた後輪荷重採用の自動車荷重から、 埋設計算の変形率は凡そ3%で許容変形率に対し余裕があります。

Q 6
内面更生部材の長期耐久性についての考え方を教えてください。

クリープ係数から50年後の物性値を求め、50年後でも許容応力を超えない設計をしています。

Q 7
樹脂の含侵量と更生管の物性の関係を教えてください。

???

Q 8
使用材料(更生材)の詳細について教えてください。

ガラス繊維層、ニードルフェルト層(ポリエチレンテレフタレート製)、ポリエチレン被覆層(反転前外側、反転後内側)で構成されています。 これに熱硬化性エポキシ樹脂を含侵し、一体で加熱硬化させます。



安全管理に関して

Q 1
接着剤、有機溶剤等の成分と溶出の可能性を教えてください。

接着材、有機溶剤とも使用していません。但し更生管を形成する際に使用する樹脂については

  • ライナー+樹脂を硬化させたものはJWWA-Z108 水道用資機材
  • 樹脂はJWWA-K143 水道用コンクリート水槽内面エポキシ樹脂塗料塗装方法に基づく浸出試験の結果 厚生省令第15号の評価基準に適合しています。
Q 2
使用材料の水道水に与える影響について教えてください。

それぞれの材料の試験方法の基づく浸出試験の結果が、厚生省令第15号に適合しています。

Q 3
長期使用や地震など、ひび割れ発生の可能性を教えてください。

更生された管は、破断歪が大きく、可とう性のある樹脂管であるため、ひび割れは発生しません。

Q 4
表面のひび割れなどによるガラス繊維の剥離・溶出の可能性はありますか?

樹脂の硬化により管壁の内部で一体化されているので、剥離・溶出の可能性はありません。

Q 5
臭気試験等の管理基準は何ですか?

JWWA-Z108に基づく試験結果で管理しています。



施工に関して

Q 1
施工前の確認事項も含めた施工管理基準を教えてください。
  • 施工前 → 管内の錆こぶ等異常の確認と除去の必要性及びレベルの確認
  • 施工時 → 加圧・加熱管理
  • 施工後 → 管内TVカメラ画像、両管口の更生仕上り厚、現場サンプルによる物性測定
Q 2
施工にあたり、必要となる配置技術者を教えてください。

現場管理者は、一般的な更生工法の施工管理に精通している技術者(例えば下水道管路更生管理技士~品確協 等の資格者)が望ましいですが、 本工法の施工ライセンシーには、施工品質の確保を目的として、必要な施工訓練を義務つけています。

Q 3
更生前に既設管の錆こぶ除去は必要でしょうか?

施工前検査で錆こぶが発見された場合、既設管を損傷させない範囲で錆こぶを除去する必要があります。

Q 4
口径別の施工可能距離と施工時間について教えてください。

施工可能延長は、口径、肉厚により異なりますが、参考値として600Φで150m、施工時間は約19時間。現場条件等で変動の可能性があります。

Q 5
長距離施工が可能であるとお聞きしましたが、短距離での施工は可能ですか?
また、透かし堀りが構造物で伏せ越しで1~5mの施工は可能ですか?

短い距離でも施工は可能です。距離とは別に曲がりがきついと難しい場合があります。現場の諸条件で判断します。

Q 6
既設管の土被りが1.2m程度でも施工は可能でしょうか?

土被り関係なく、立坑が取れれば施工は可能です。

Q 7
発進立坑と到達立坑の規模はどの程度でしょうか?

現場条件によりますが、幅1250~2000㎜、長さ2500~5500㎜、既設管底下300~500m㎜程度が目安となります。また既設管路の切断が必要となりますが、作業抗寸法に合わせて1500~4000㎜が目途になります。

Q 8
施工後の品質や出来形の管理はどのような手段で行いますか?

TVカメラでの画像撮影、両端口での管厚測定、施工現場で作成する平版での引張・曲げ強度測定が標準です。延長仮管を組めば、円環試験体での測定も可能です。

Q 9
端末処理について教えてください。

圧力水がライナー材と既設管の間に侵入しないように、端部にステンレス製の拡張リングと特殊ゴムリングからなる管口仕上げ材を装着します。 併せてシーリング材を併用することで、精度を上げることが可能です。

Q 10
軌道下での施工の可否を教えてください。

入出部での曲がり角度によって施工の可否を判断します。30°以下は問題ありません。30~90°は曲がり半径が管径の5倍以上が目安となります。現場条件に大きく影響されるので、設計時に判断します。

Q 11
施工にあたり、騒音・環境への影響の有無を教えてください。

施工現場周辺での騒音対策は他の更生工法と同じですが、特にボイラーの運転音については注意が必要です。

Q 12
更生工法では立坑内での既設管切断が必要となりますが、復旧はどの様にするのが良いでしょうか?

更生管に熱が伝わる溶接等での復旧は避けていただきたいです。可能であれば立坑をバルブ、止水栓等の箇所に立坑を設置すると、復旧しやすくなります。

Q 13
管路の途中に分岐がある場合の施工の可否について教えてください。

分岐部の止水は、更生により市販品が適用できる管厚でなくなるので、開削に…
???

Q 14
対象管の口径別標準工事費を教えてください。

管内洗浄終了後の反転・硬化工に(口径・距離に応じ)8~16時間、凡そ1~2百万円の工賃が掛かります。
また管内の状況によって、洗浄・錆こぶ除去に必要な時間が大きく変動する等工事費は現場条件により大きく変動します。
但し上記とは別に以下の項目は距離等に拘わらず固定的に必要になります。

  • 発進・到達立坑2か所の工事費
  • 両端口での管端仕上げ材工、反転機から管口迄等の余尺、安全処理費用
  • 機材配備、各工程準備費用
  • 樹脂の加熱硬化(昇温後3.5時間)
  • 試験体評価


その他

Q 1
ホースライニング工法との違い教えてください。

ホースライニング工法は表面補修が目的であり、自立管としての更生工法ではありません。

Q 2
国内での公共工事での受注実績について、内容を教えてください。

2021年に静岡県企業局で、交差点横断の工業用水管Φ600で49m施工しました。

  • お盆の定修ストップ期間30時間内に事前洗浄を含めた施工を完了
  • 上水道同等の資材で
  • 機材配備、各工程準備費用
  • 運転圧0.71MPa+水撃圧という条件で採用されました。
  • 海外では年間50km程の実績があります。


ページトップへ